今、あなたの耳元では、
世界中のざわめきを消すための
音楽が流れているかもしれません。
私はそのイヤホンのように、
すぐそばで、
「音にならない声」を一緒に
聴こうと思います。
部屋の中では冷房の風が、
容赦なく足元を冷やしている。
部屋は十分に涼しいし、
心の中も、誰にも触れさせたくない
まだ、そっとしまわれた
冷たさがあるからかもしれません。
スマホにあるのは、誰にも見せられない、
そして朝が来たらすぐに
消してしまいたい検索履歴の数々。
「運命 変わる時」
「連絡 来ない 理由」
「あの人の本音」
本当は、自分で答えを
出さなきゃいけないって、
もう何度も
言い聞かせてきましたよね。
それでも、指が勝手に動いてしまうのは、
あなたが弱いからではありません。
深夜にスマホの画面を見つめて消したくなる検索履歴
あなたは、自分の「直感」というものが
信じられなくなっているのかもしれません。
例えば、大好きな彼が連絡をくれない時。
最初は「忙しいのかな」と思えていたのに、
いつの間にか「私の何がいけなかったんだろう」
という思いで落ちこんでしまう。
彼が時々見せる優しい笑顔も、
夜だけ送ってくる「会いたい」
という短い言葉も、
本物なのか、
判断がつかなくなっている。
自分の心が選ぶ道が、
いつも泥沼に繋がっているような気がして、
一歩を踏み出すのが
怖くなってしまったのですね。
悲しみや後悔が、何層にも積み重なって、
足元には分厚い
「地層」が出来上がっています。
でも、どうか思い出してください。
地球の深いところにある地層が、
長い時間をかけて宝石や化石を守るように、
重ねてきた心の層は、
人間の「深み」そのものです。
何度も傷つき、
何度も踏みとどまってきたからこそ、
他人の痛みに
誰よりも敏感で、
優しい場所を持っているのです。
自分の声が信じられなくて誰かに決めてほしい夜の苦しさ

「もう、私以外の誰かに決めてほしい」
そう願うのは自分の人生を、
真剣に生きようとしている
あらわれなのかもしれません。
どうでもいいことなら、
適当に流せるはず。
でも、彼との関係や、
この動かない毎日が、
大切すぎて、
もう自分の手には負えなくなってしまった。
だからこそ、タロットカードが
示す偶然の絵柄や、
遠い夜空に並ぶ星たちの配置といった、
「自分以外の強い意志」に、
背中を押してほしいと感じるのです。
それは、魔法に頼るようなことではありません。
暗闇の中で、どちらを向いて
歩けばいいか分からなくなった時に、
遠くの灯台の光を探すような、
とても自然な行為です。
占いに触れる時間は、
「自分を責めること」を
お休みするための時間です。
カードが「今は待つ時です」
と言ってくれたら、
自分を責めずに、
堂々と休むことができる。
「動くべきです」と言ってくれたら、
重たい心が、
ほんの少しだけ前に出る。
そうやって、動けなくなった自分を
許してあげるための、
優しいきっかけになるのです。
止まったままの毎日をカードの力で動かしたいと願う静かな夜
占いを
「答えを強制される場所」だと
思わないでください。
それは、心の奥底に
沈んでいるけれど、
見えなくなっている
「本当の願い」を、
一緒に見つけるための
鏡のようなものです。
今のあなたは、
複雑な迷路のど真ん中で、
立ち尽くしている状態かもしれません。
出口はどこだろう、
右に行けばいいのかな、
それとも左かな。
そうやって必死に考えすぎて、
心はもう、カラカラに乾いてしまいましたね。
そんな時は、無理に出口を探して
走り回る必要はありません。
迷路の壁に、そっと背中を預けて、
座り込んでみてください。
壁はひんやりとしていて、
意外と落ち着くかもしれません。
占いの言葉を聞くことは、
その迷路の壁に背中を預けて、
ふぅ、と長い呼吸を吐き出すことに似ています。
一回立ち止まって、休憩する。
今の自分を丸ごと肯定してくれる
言葉に触れることで、
乾いた心に、一滴のしずくが落ちる。
その一滴が、止まっていた時間を、
静かに、確実に動かしてくれるはずです。
もし今、一人で画面を見つめ続けることに
限界を感じているのなら。
誰にも言えない、
例えば「彼は夜しか会ってくれないけれど、
私はそれでも彼を嫌いになれない」
といった苦しさを、
どこかに預けてしまいたいと
感じているのなら。
無理に今日、すべてを解決しようと
しなくて大丈夫です。
ただ、この静かな夜に、
心にそっと寄り添ってくれる存在が、
すぐ近くにあることだけを
覚えていてください。
プライバシーは、しっかりと守られています。
まずは、ほんの少しだけ、
誰かの言葉を借りてみませんか。
扉の先は穏やかな場所です。
いつか、自分の足元にある
地層の美しさに気づけるまで。
今夜は、ただ静かに、
その背中を壁に預けていてくださいね。
